○前提となる見解について
・徒歩メカという職業
AxTをメインウェポンとした狩りを行う、近接物理職である。AxTの性質から、多数の相手に囲まれる状況に強く、またグリードを持つことから周囲に散らばったアイテムを回収することにも長ける。
一方で対単体にDPSの出る攻撃というものを持たず、MVPボスを代表とする高HPの敵を狩ることは不得手である。また移動スキルのようなものを持たないため、遠距離攻撃を持つ敵に囲まれる状況を苦手とする。
これらの性質から、アビスレイクのような、「低質で」「大量の敵」に同時に囲まれ、「お金になるアイテムを大量にドロップする」マップにおける狩りにおいて本領を発揮する。
・古城2というマップ
様々な有益性を持つが、多くの場合は深淵の騎士を主目標に据えて狩りが行われるマップである。このマップの特徴の一つは敵の種類の多さであり、「低質で」「大量の敵」に囲まれる状況で、「高質で」「少量の敵」である深淵の騎士を倒す、比較的珍しいマップである。
深淵の騎士の質を考慮すると、本来は徒歩メカが積極的に籠もる場所ではないという見方が有力であると思われる。
・ゲイン装備と吸収装備
ROでは、大きく分けて二種類の吸収装備がある。敵を倒した時にHP・SPを回復するゲイン装備と、敵のダメージを与えた時に、確率で与ダメージの何%かのHP・SPを回復する吸収装備である。これらはそれぞれ向き不向きがあり、
ゲイン装備:低質な敵を大量に倒す環境に向くが、高質の敵が相手になると機能しづらい。
吸収装備:低質な敵には十全に機能しづらいが、高質な敵に対してゲイン装備を大きく上回る回復を期待できる。ただし発動が確率であるため、確実性を欠くケースがある。
大まかに言えば、低質な敵にはゲインを、高質な敵には吸収装備を、という見方になる。
○今回の議題について
今回の学会は、当学会員のVANiLLA氏を例に行われる。熾天使型の一般的な徒歩メカであり、最近の狩りは古城2を主としている。
↑の写真が普段の装備であるが、この装備では深淵の騎士に対しての火力が十分とはいえないのではないか?というところから本学会は始まる。
まず、↑の写真の装備を[A]とし、古城2内でのスペックについて詳しく書いていく。
・装備パターン[A]
HP:危険になることはまずない
SP:ゲイン装備で事足りており、減らない
対深淵の騎士:9確
備考:深淵のドレス搭載のため、KB無効・鎧破壊無効である
ここで、武器を+9 Tタイタン達人斧に変えたものを[B]とする。
・装備パターン[B]
HP:減少していく。アルクイエンのアメでギリギリ足りないため、維持が難しい
SP:ゲイン装備で事足りており、減らない
対深淵の騎士:6確
備考:深淵のドレス搭載のため、KB無効・鎧破壊無効である
[A]から[B]になることで、深淵の騎士の討伐時間を2/3にすることに成功しているが、回復持ち込み無しでの持続的な狩りができなくなる。なんとか討伐速度を上げつつ、回復持ち込み無しでの狩りができないだろうか、という方向で試行錯誤を行う。
ここで、上段をカタリナからライドワード帽へ変更し、武器はTタイタンにしたものを[C]とする。
・装備パターン[C]
HP:確実ではないが、アメとの併用で実質的な維持は可能
SP:不安定であり、基本的に維持できないとの見方が強い
対深淵の騎士:6確
備考:深淵のドレス搭載のため、KB無効・鎧破壊無効である
[B]と同様、火力は上がっているものの、[B]では完全に維持できていたSPが維持できない。
一方、[B]ではジリ貧となっていたHPが、確率に嫌われなければ維持可能となった。
ここで、上段を+7ドラクルホーンに、胴を+8邪竜の鎧に変更したものを[D]とする。
・装備パターン[D]
HP:安定していると言っていい
SP:ある程度安定しているが、足りなくなることもある。[C]よりはずっと安定する
対深淵の騎士:7確
備考:非深淵のドレス
[D]のパターンは、深淵の騎士に対する火力を上昇させつつHP・SP共にある程度の安定を見せるバランスのよいものであった。
しかし代わりにKBを受けるようになり、レベル差補正なのかそれほど頻繁には受けないものの、20~30分に一回程度の頻度で鎧破壊を受けることがあった。
メカニックゆえ現地での修理も可能であるが、長めの詠唱と鋼鉄のストックが必要となる。
総合すると、これで安定していると言い切るには不便さが目立つ結果となった。
最終的な結果としてはこうなった。
結果だけを見ると、[A]は意外にも奇跡的なバランスであったであろうことが伺える。
また今回の比較によって得られた知見としては以下のようになる。
・古城2では、HP維持には複数の吸収装備が必要である。
・古城2では、SP維持にはカタリナ級のゲイン装備が必要である。
HP維持に関して言えば、維持が出来ているのはマリシャスを3つ搭載している[A]と、ドラクルホーンと邪竜を搭載している[D]の2つのみである。
SP維持では同様に、上段がカタリナの[A][B]のみである。ゲイン自体は下段の群星(SP5)、肩のメディックケープ(SP5)があるが、カタリナ(SP50)と比べると差が大きい。
またこういった傾向からも、古城2のマップ環境が、量の狩場と質の狩場のハイブリッドであることが伺える。
これらの結論から考えられる装備の案としては、
・[B]の装備に対し、下段を天狗の巻物にする
ある程度の安定性が期待されるが、無詠唱グリードを捨てることになる。レイドリックアーチャーや彷徨う者など、詠唱妨害が起きるケースが多く考えられることや、グリードは深淵の騎士を倒した際に必ず行われるものであり、確殺数を減らしてもグリードにかかる時間が伸びるのはちぐはぐにも思える。
・[D]の装備に対し、肩を変更する
具体的にはSPゲイン機能を強化する。+7メディックケープをもう一着用意し、呪われたロイヤルナイトcを挿すなど。比較的現実的ではあるが、KB無効と鎧破壊の妥協をすることになる。個人の見解だが、この妥協は厳しい。
・[A]で持つ武器を、マリシャスとタイタンのハイブリッドにしてみる
TマリシャスではHP回復過剰気味であるため、これが最も可能性がある。が、実質古城2専用武器となってしまうこと、火力面の補強も半端で終わる可能性があることを考えると、コストパフォーマンスは最悪であると言える。古城2に来ている目的があくまで金策であることを考えると採用しづらい。
となる。終わってみれば無いものねだりであったようにも思えるが、得られた知見は有意なものであった。
以上が徒歩メカ古城2学会の第一回で得られた知見と結論となる。学会員総勢一名の協力と、当記事の公開許可に対し、感謝の意を表する。(Wolcottさんち 書記 Rhei Wolcott)
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